2002.09.07

対テロ戦争に反対

アメリカの対テロ戦争は現在も続いている。爆撃しまくって、アメリカに都合のよい指導者を据えてみたけど、
アフガニスタンの人々の心まで押さえつけ、買い取ることは今のところできていないようだ。
アメリカの多額の懸賞金にも関わらず、アル・カイーダはアフガニスタン国境を越えたという記事をニューズ・
ウィークで読みました。

そして、イラクに対する攻撃をアメリカ一国でもはじめるつもりらしい。 アメリカ国内どころか政府内にも反対
があるにもかかわらず、戦争の現場を経験したことの無いブッシュ、ラムズフェルド、ライツは戦争がしたい。
そして、パウエルは実質上のブッシュへの決別を宣言した。
ブッシュは国連の「査察で何が出ようとイラクは攻撃する」と言っています。何ゆえ?

先週のNHKスペシャルで見ましたが、スーダンはミサイルで化学工場を破壊される以前にアメリカにイスラム
過激派の資料を無条件で見せると申し出ていたということです。ウサマ・ビンラディンの身柄も。
しかし、アメリカはそれには耳を貸さず、化学工場を破壊し、子ども達や家畜に必要な薬品が製造できない
ようにしてしまった。その結果、スーダンや周辺の国々の人々がどれだけ死に、困難な状況になったか。
こういうことはアメリカの関心の外なので、マスコミにも大きくは取り上げられない。
その上スーダンをテロ国家呼ばわりして、変わりつつあるスーダン政府を突き飛ばすようなことをする。

ラムズフェルド国防長官は記者団の「この戦争は何をもって勝利とするのか」という質問に
「アメリカがアメリカ的な生活を続ける権利を世界に認めさせさえすれば、それが勝利だ」と答えた。
アメリカさえよければいいのだ。 正にアメリカの国益とはこういうことなのだ。

だから、チリやニカラグアやスーダンやアフガニスタンやパレスチナの人々が犠牲にならなければならないと
いう道理はない。
さらにアメリカは石油をいっぱい使って、地球環境なんかに考慮しないでいいと言うことではない。
地球環境が壊れてしまったらアメリカだって困ることになると思うけど。

グローバルスタンダードとは即ちアメリカンスタンダード。
民主主義的で自由というのは、アメリカ資本が妨害を受けることなく 「自由に」活動できる状況。

いくら爆撃を加えても、数え切れない人々、子どもを殺しても、アメリカへの憎しみは増すことはあっても
減ることはないだろう。表面上のへつらいや政治上の協同はあっても、攻撃にさらされる人々はアメリカを
理解することはない。理解すれば一層の憎しみが産まれるかもしれない。

多様な価値観を認めようとはしない国としてのアメリカ。そしてそれに追従している国としての日本。

国や資本の利益ということから離れて、一人一人の人間として、起こっていることをみつめて、行動しなけ
れば前進できない。それでも、国や資本の力に負けちゃうかもしれないけれど、戦争を止めるのはそれぞ
れの場にいる人、人間以外にないのだもの。


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