2002.01.11

アメリカの世界制覇

こういうことは、何を今更って言われそうなことですが、アフガニスタン-パレスチナ、そしてそれに関連する
国際的な動きを見ていてしみじみと考え込んでしまいます。

アフガニスタンのタリバン、アルカイダの捕虜が、何故キューバのアメリカ軍基地ガンタナモに移送される
のか? しかもその移送の途中、身体の拘束を前提にしていると語られた。今日のニュースでは抗精神薬
の使用まで言われているけど、そういうことって国際的な捕虜に対する取り扱いとして許されているの?

誰からも見え難いところで、捕虜に対して拷問を行うのじゃないでしょうね。(きっとそうだと思うけど)

アフガニスタンの村に対しても、爆撃されて当然のように今もなお爆撃しつづけている。
アフガニスタンの暫定政権というけど、今のアフガニスタンは完全に占領された国であり、占領下の政権
なのだ。自国民を守る手立てはあるのだろうか?

アメリカが、テロと戦うという建前で行ったアフガニスタンへの攻撃、タリバン政権の打倒という行為は、
そういうことが国際的に許されるのなら、「パレスチナはテロだ」と断定してこれを攻撃することも正当という
論理を許して、イスラエルの立場を正当化している。
そして、ロシアがチェチェンに対して行っている攻撃も、チェチェンのテロ組織を撲滅する行為として免罪さ
れて攻撃が続けられている。

つまり、権力をもたないものの行為は、「テロ」と決め付けられることによって権力をもっている側の
強大な国家テロに押しつぶされていくことが当然とされているのだ。
世界でもっとも強大な経済力と軍事力を誇るアメリカの言うがままの世界がつくられるのだろうか?

アメリカが、アフガニスタンの次はどこにしようかとちろちろと舌なめずりするように国々を眺め回している。
ソマリアは、もともと極貧の国なのに、海外からの仕送りの届く銀行をアメリカによって閉鎖されて困窮し
旱魃で人々は死んでいる。そういうところをまたまた爆撃して心が痛まないのだろうか、アメリカは。
ソマリア、スーダン、イエメン。どうして貧困の中で苦しんでいる国ばっかり狙おうとするのだろう。反撃の力
をもっていないところが狙われるのだろうか。

フィリッピンのアブ・サヤフを掃討に出撃することに決めたらしい。アロヨ大統領が受け入れたらしい。
そして、ブッシュは国防費の増加を強く訴えているそうだ。 
「これは頭金に過ぎない。我々の軍には世界のテロ組織を打ち負かすために必要なものは何でも与える」
と言って42兆円の国防予算に署名した。そんなにたくさんのお金、軍事という暴力に使わないでもっと違う
使い方があるでしょうに。


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