2001.09.13
9月11日に起こったアメリカ合衆国にたいする同時大規模テロについて、発生からずーっとテレビでの LIVEが流れつづけた。それをじーっと見ていた私でした。 でも、テレビで見る情報というのは決して実物とはちがうということを考えておかなければならないと思い ながら見ていました。 あそこにいたら、突き上げる恐怖で足がガクガクするほどだったでしょう。 阪神大震災の直後に西宮に入ったとき、テレビとは全く違う、テレビで伝わらないものがあると知りました。 そして、テレビに映るテロも戦争も必ず自分は安全であることが保障されたまさに映画をみるようなものに ならざるを得ないのだと。 そしてその映像につけられるコメントも確実に一定の影響力をもつことを知っていなければならいと。 アメリカが湾岸戦争で行った映像の提供とそれを補足するように発表されたブリーフは、実際の攻撃を 全て伝えていたわけではなく、ピンポイントが全部成功していたわけではないことは後に知らされました。 しかし、あの時のマスコミ操作は完全にアメリカ政府の狙いどうりに成功したと言えるでしょう。 今回のテロそのものは、非難されるべきもので許されるものではないでしょう。 しかし、何ゆえアメリカがこれほどのテロにさらされるのかということについて何も知らない、言わないで いいのでしょうか? 事態を正確に冷静に把握するために、マスコミが出すべき情報はちゃんとでているの でしょうか? 今朝の朝日新聞の天声人語を読んで、「えー、こんなこと平気で言える?」と思ったのは私だけでしょうか。 曰く「どんな戦争にもたいてい最低限のルールがある。たとえば民間人は攻撃対象にしない、などの。」 そのルールが守られた具体的な戦争の名前をあげてほしい。 第二次世界大戦では、アメリカは東京を大阪を空襲していたし、広島、長崎はこのルール違反でしょう。 ベトナム戦争でも、ゲリラの村とみなすと全滅させたでしょう、子どもも赤ん坊も含めて。 湾岸戦争でピンポイントを強調したNATO軍が空爆に使ったのは、劣化ウラン弾。これは1999年にNATO軍 が正式に認めていることですが、これは元従軍兵やその子どもに「湾岸戦争症侯群」と呼ばれるさまざまな 症状(ガンや白血病の多発、腎臓および肝臓病の疾患、先天性の欠損症)が出現している。 イラクの市民や子供たちに症状が確認されているのは、ルール違反じゃないの? この劣化ウラン弾はユーゴスラビアの空爆にも使われています。アメリカ軍が大量に投下しました。 98年8月、ケニアとタンザニアで起きた米大使館同時爆破事件の報復として、米国はハルツーム郊外の 薬品工場を巡航ミサイルで攻撃。薬品工場って民間の施設だったんだよ。これも違反じゃないのか。 ミサイルなどの人が遠隔で操作する兵器が、どこを攻撃してもみんな安全なところで映画みたいって 見ていて攻撃された側の痛みを感じていなかったのじゃのかな。 日本はアメリカの同盟国だからアメリカ側に沿って物事が進むのはあたりまえ。でも、物事には、原因と 結果、裏と表があることを忘れてはならないと思う。昔の大本営発表ははじめは疑われなかったのだから。 |
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