2001.05.09
昨日、田中真紀子外務大臣が、外務省の人事について怒っているニュースを見たとき、一瞬ぽかんとして しまった。「なにいってるん?」って。 新聞でことの詳報を見て、私も怒っています。(田中真紀子は好きじゃないけど、これはそういうことを超え た問題) 国民主権に対するある意味官僚のクーデターにも似た動きだと思います。 まず、何が一番問題か? もっとも問題のあることはなにか? 外務省が、国民の代表である自分の省庁の人事の任命権者の外務大臣を無視したことにあります。 これは、国民の指示を無視する行為です。 呼び戻された外務省のお役人が、迷惑げに「私は外務省に従います」って言ったのはおかしいと思いませ んか? 外務省は国の機関であって、外務省の職員はたとえ超高級官僚であろうと、国家公務員です。 国家公務員の服務にあたって、国民に奉仕することを誓わされると思います。 この国民というのは、抽象的ではありますが、任命権者が大臣であることによって、国民からの指示を 間接的に保証するようになっていると考えられます。 前の大臣が既に行っていた人事であるからという言い訳が聴こえてきますが、現大臣は、就任と同時に 人事についての一時凍結、見直しを言明しています。それに反して、前の大臣の命令に従っていけいけ では、変だと思いませんか? これは外務省の問題にとどまりません。 どの省庁も以前のっていうことで新しい政策、新しい人事に 反するようなことをするというのなら、日本は官僚の国であって、国民の国ではないでしょう。 いままで、大臣が持ち回り、順番待ちで何にも知らない反抗しない人が回って来ていたから、官僚も やりたい放題、自分たちがいなけりゃあほな大臣ばっかと思ってやってきたんじゃない。 そういうことを許してきた国民が結局あほなんですけど、官僚主権じゃないのよ。国民主権です。 国民の代表として(事実はかなり問題ありだが)選ばれた国会議員が、首相を決めて、国民の一応代表 として各省庁を取り仕切るのが大臣なんだから、これを無視して「外務省に従う」って、外務省ってなに? そこには、明らかに国民を無視したエリートとしての「外務官僚」の姿が浮かんでいます。 野党もこの事態には真剣に怒って、官僚の支配から国民の権利を守って戦わないとだめだよ。 真紀子憎し、自民党、小泉憎しの問題じゃない。 |
HOME | HARD TALKトップ |