2003.05.12

池田晶子のコラム

5月15日号の週刊新潮の「死に方上手」というコラムを書いている池田晶子ってどういう人?
ってだんなさまに聞いたら、「哲学者ってことになってるけど」と言われました。
以前サンデー毎日にもコラムがあった。時々読んで、「あんた、なにさまのつもり」って腹がたって
読むのが嫌だと感じていました。 せっかくコラムがなくなったのに、今度は週刊新潮に出てる。

それで、気に入らなきゃ読まなくていいじゃないと言われると思うけど、読んでしまいました。

「人間の盾という人々は、死にたかったのだろうか、死にたくなかったのだろうか。」という書き出し
です。そして死と観念について書いてある。(この言い方間違いかもしれないけど)
「人間の盾にせよ、自爆テロにせよ、死をもってすれば何とかなると思って何かをする人々を見る
と、真面目にやれ、と私は言いたくなる。あんた、本気でやる気あるの、と。」って書いてあるんで
す。その後に、死んでしまったら努力は出来ないとも。

ものすごく嫌な気分になった。そして、池田晶子さん、あなたは自分自身でどういうことをしたいと
思っておられるのですか?って聞きたくなった。
あなた自身は、アメリカのイラク攻撃についてどういう風に考えて、どういう風に自分は行動しようと
考えておられたのでしょう?って。

人間の盾になってイラクに入られた方たちは、自分の意思で行動を選ばれたと思うし、戦争を止め
られなくても、何かしなければという気持ちで行動されたと思います。それは、やはり命を懸けて
世界に、自分に問いかけられた行為として評価できると思うのです。 何にも考えず、何にもしない
で、コタツで寝ているのとは違います。

さらに、パレスチナでイスラエルのブルトーザーにひき殺されたアメリカの若い女性に対して、「本気
でやる気があるの」って言ってみなさいって。そんな恥ずかしい発言はできないと思います。
彼女は、パレスチナの人たちがイスラエルの攻撃、ブルトーザーで家を失うことを許せないと考えて
行動を起こしたのです。ご両親は、「なぜ、あんなところに行っていたの?」と他人に言われるが、
「私たちはなぜ今まで一緒に行かなかったのだろうと思う」と語っておられました。

パレスチナで自爆攻撃に出た若い人々の行為も「本気でやる気あるの」っていうのなら、あなたは
この問題にどのようにかかわりどういう行動が必要かいわねばならないと思います。

池田晶子さんというかたは、たくさんの著作もありファンもいらっしゃる方みたいですが、
自分自身の問題に対するスタンスを明らかにしない、行動を示さないということで、結局権力の側に
立ってしまう人のように思いました。


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