2003.03.29
| アメリカ大統領Ｗ．ブッシュは、イラクの攻撃を開始するにあたって「イラク人民をフセイン独裁政権 から解放する」という名目を述べた。 一番初めは、「イラクが大量破壊兵器を隠し持っていてそれを 使われると困るから、使われる前に予防的に先制攻撃をかける」と言っていた。 この言い分は国際的に通用するものだろうか？ しないに決まっている。 イラクが独裁政権下であることが、絶対的に攻撃の対象になるほど悪いことなら、その他の独裁政 権下の国は攻撃の対象にはならないの？ それになんでアメリカが主権を持って国連にも加入して いる国の内政に干渉できるの？ わかりません。 大量破壊兵器の保有に関しては、持っているかもしれないけれど、少なくとも今までの国連の査察 では明確には証明されていないし、明らかになったものは１９９７年までに処理されてきたと、査察官 スコット・リッター氏は述べていた。それに、アメリカの偵察衛星って１５ｃｍくらいまでの解像度がある そうなのに、決定的証拠写真はないじゃないですか。 国連での、コリン・パゥエルの説明が全く説得力を持っていなかったことは、その後も安保理のメンバ ーも、その他の国々もアメリカにうなずかなかったことからもはっきりしています。 核兵器を作っているとすれば、多くのエネルギーの放出があるから絶対に上から見張っていたらわか る。だって、北朝鮮の状況なんか逐一報告されているじゃないですか。 生物化学兵器についても、特殊なガスが出たりするから監視が効くらしいです。 ミサイルにしても長距離の射程を持つものはなかったし、短距離のものさえ国連査察団の廃棄の処理 に応じていましたよね。（あれにはびっくりしました。イラクは拒否すると思ったから。それだけ、イラクは 戦争にしたくなかったのでしょう。） こうやってみてくるとアメリカが今イラクを攻撃したかった理由はなんだろう？ イラクがこのまま世界に受け入れられて、制裁を解除されるとアメリカのイラクに対する影響力から考え て不利。 フランスやロシア、中国が利権を持っている。アメリカは世界の石油を支配下に置いておき たい。いちゃもんつけてイラクをつぶして占領下に置いちゃうのが一番簡単と考えたのでしょうか。 戦争をしながら、破壊をしながら、国連に人道的援助をしろって、おかしくありませんか。 自分がつぶしたものは自分の責任で直しなさい。っていうのが当たり前でしょう。 戦争でつぶすために、自分のところの政権についている人たちの利益になるように兵器は いっぱい使用します。（チェイニー副大統領の奥様はロッキードの重役、ラムズフェルドも関係あり。さら に運輸長官ノーマン・ミネタも） アメリカのミサイルがピンポイントでちゃんと正確に当たるというのに誤爆が多いのは、不良在庫を使用 しているからという説もあります。 現時点で私が聞いた数字は、ミサイル（一機 約6000万円ロッキード） が６００発、精密誘導弾（一発 約250万円）が４０００発使用済み。 これだけでも、すごいお金です。 ヘリコプターや戦車って５０億以上するものだそうです。 つぶしておいて、今度は復興は国連の皆さんにお手伝いいただいてお金を出していただかなきゃ。 それで、つぶしたインフラの工事はチェイニーさん関連の会社で請け負わせていただきます。 日本は２兆円くらい出してくれるよね、って念押されていたりします。 こんなアメリカの現在の政権の人たちが利益を得るためだけのような戦争が許されていいはずが ありません。アメリカがどう取り繕おうとみんなが感じているうさんくささがあるから、そしてこんな横暴が 世界の正義として通っては困るから、多くの国が賛成しなかったのです。 安保理の非常任理事国のメキシコ、チリがアメリカから援助をちらつかせての交渉に、国のプライドを傷つ けられたと感じて賛成に回らなかったと聞いています。 そういう国に敬意を感じます。 世界の人口の５％のアメリカ人が、世界の４０％以上の富を独り占めして享受しています。 一方で、地球環境を守ろうという「京都議定書」にも署名せず、国の横暴を許さないようにしようという 国際人権裁判所の機構にも参加しない（自国が裁かれることが無い保証を迫っている）という自分の わがままだけを通そうというアメリカの今のやり方は世界から嫌われて当たり前です。 アメリカの豊な生活の中にいる人々はその世界の目が理解できなくて、アメリカの豊かさへのねたみだと いう。ねたみじゃなくて、もっと公平な世界をみんなが望んでいるだけだ。 資本主義の、そしてその中で育った「民主主義」の限界が表れ始めたような気がする、今回の展開です。 うまく思いをまとめ切れなかった、、、、。 |
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