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2007年10月3日発行のペシャワール会会報を読みました。 中村哲先生がアフガニスタンについてコメントを
求められて、過去最悪に近い状態ですとおっしゃっていたことを思い起こしました。
1998年にパキスタン・ペシャワールにパキスタン政府に難民支援団体と認められた病院を建設し、運営して
こられました。
しかし、今年パキスタン政府がアフガニスタン難民強制帰還を始めるとともに病院に対しての規制が厳しくなり、
拠点をペシャワールからアフガニスタンに移さざるをえなくなったということです。
アフガニスタンでも困難な中、これまでの実績を知る人々に支えられジャララバードに拠点を移しました。
「私たちは、その名称にもかかわらず、拠点ペシャワールを空けてジャララバードに移ることになりました。」
この言葉に、中村先生はじめペシャワール会の現地で、日本で頑張ってこられたかたがたの無念を感じます。
でも、アフガニスタンで困難な中でも活動を続けられるペシャワール会にこれからも少しでもカンパを送ります。
国会で問題になっている「テロ特措法」について中村哲先生が毎日新聞に出された文があります。
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テロ特措法」はアフガン農民の視点で考えてほしい
〜「殺しながら助ける」支援というものがあり得るのか〜
http://www1a.biglobe.ne.jp/peshawar/kaiho/nakamuramainiti.html
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国会で、この法案成立に職を賭する気があるのかなんてつまらない質問をしないで、アフガニスタンが今どうなって
いるのか。アフガニスタンにとって必要なものはなにかをちゃんと考えてほしい。
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中村先生の言葉から
「「日本だけが何もしないで良いのか。国際的な孤児になる」と言うことを耳にします。だが、今熟考すべきは、
「先ず、何をしたらいけないか」です。・・・・民衆の半分が飢えている状態を放置して、「国際協調」も「対テロ戦争」
も、うつろに響きます。よく語られる「国際社会」には、少なくともアフガン民衆が含まれていないことを知りました。
しかし、このような中でこそ、私たちは最後の一瞬まで事業完遂を目指し、平和が戦争に勝る力であることを
実証したいと思います。」
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このスタンスにこそ日本国憲法の序文と9条の精神があるのです。殺すことで良い関係は生まれない。
人々をタリバンだといって殺していく爆撃に使われる油を供給し続ける国ではあってはいけないと考えます。
2007.10.17 |